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5) あかねの空 快特高砂

○ 店の前のオートバイ
俊介、オートバイの横に立つとキーをイグニッションに差し込み、ハンドルを持ち、センタースタンドをはずし、国道16号の脇の切り込みのある歩道までオートバイを押していく。尚、俊介に駆け寄る。

○ 『Sky Roots』の前の歩道
俊介、すでにグローブをはめ、ヘルメットのアゴヒモも締め直し、オートバイにまたがっている。ちらっと、尚を見る俊介。いたずらっぽい目つき。満面の笑顔。セルを回す音、エンジンの始動音。
俊介「じゃ、とりあえず、行ってくる!」
尚 「おい、俊!」

○ 店の入り口のあたり
亮太と佐和子が並んで、にこやかに俊介を見ている。
佐和子「ちと、あぶなっかしい子だけどねぇ」
亮太「まあ、はじめは皆あんなもんだからな」
佐和子「そういや、亮太は初めての新車の時、店の前でコケたんだよね」
亮太「まあ、それを言うな」
佐和子「長く乗ってくれるかな」
亮太「ああ。いろんなものにであうんだろうな」
佐和子「キップきりとか?  恋人とかね…ふふふ」
亮太「いや、俊介はどうかな」
佐和子「そんなことないよ、うちの店来る子、みんなバイク乗って彼女みつけてるんだもん」

○ 店の横の駐車スペース
常連客が自分のバイク自慢等して、時間をつぶしている。
陽子、その中にいるが、歩道の俊介と尚を見ている。急に歩道の俊介に向かって走り出す陽子。

○ 切り込みのある歩道周辺
今にも走り出そうとしている俊介の乗ったオートバイ。尚がジーンズのポケットに両手をつっこんだまま、すぐ横に立っている。走ってくる陽子、尚の少し前で止まる。
陽子「いつか、乗せてよ」
陽子が言うのと同時に、オートバイは俊介を乗せて車道へと滑り出している。
俊介、片手をあげながら、右に曲がって車の流れに入る。
尚、右手を高く挙げる。陽子、少し追いかけるように歩道を二三歩走り、大きく俊介に向かって手を振る。
陽子「のせてよぉ!」
陽子、手を振り切ったところで、クルっと振り返り下を向いて戻ってくる。陽子をじっとみている尚。

○ 陽子の横顔
陽子「ちぇっ」

○ 歩道 (国道向)
尚の立っている脇を、陽子が通り過ぎる。
尚「陽子」

○ 歩道 (駐車スペース、もしくは京急の線路向)
陽子、尚の方は向かずに首をすくめてみせる。陽子の横に並んで歩く尚。
陽子と尚が、常連客のいる駐車スペースまでくると、数人の客も伴って、店の中へ向かう。亮太、佐和子もそれに続く。

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