- 2007-12-06 (木) 9:00
- 2-あかねの空
○地下街の飲み屋
入り口から見て、左側にカウンター。所狭しと数々のボトルが並べられている。正面にこちら向きに高めのスツールに、細身の女性シンガーとギターを抱えた男性シンガーがのデュオ。スタンダードのラブバラードを歌っている。右側、壁沿いにソファーが並び、入り口側の角席、暗がりにうつむいて一人飲んでいる俊介。
ギターの伴奏、歌声、狭い店内にもかかわらず、遠くから聞こえているような音色。
俊介、ゆっくり立ち上がると、上着を手にして出口へ向かう。
女性シンガー「俊君、もうお帰り? また時間があるときに、ね」
振り返りもせずに出て行く、俊介。建物の階段を上り、品川駅の駅舎へ向かう。
○京急線品川駅ホーム
佇んでいる俊介。ホームに滑り込んでくる電車。
○京急線電車内
空いている車内。入り口脇に座り、外を眺めている俊介。
○糀谷駅改札外
蒲田方面からの電車が止まり、出て行く。改札を出て行く、まばらな乗客。 俊介、改札を通る。
○俊介の家の近所
羽田空港に近い水路の土手に座っている俊介。じっと川面を見ている。
俊介「オレの子。結婚…」
○俊介の家、玄関前
俊介、静かに玄関の戸を開いて、中に入る。
○一階廊下
俊介、そっと歩いて、部屋に向かう。優子が居間から声をかける。
優子「おかえり」
俊介、立ち止まる。
俊介「ああ」
そのまま部屋に向かいかけるが、振り向く俊介。
俊介「かあさん、オレさ。…結婚するかも」
優子「?…そう。今度、つれていらっしゃいね」
俊介「…。ああ。そのときはね」
優子「おやすみ」
俊介、何も応えずに部屋に向かう。俊介を見送って、軽く首をかしげる優子。ふっと息を吐いて、戸締まりに立ち上がる。
○俊介の部屋
床に入って、天井を見上げている俊介。
俊介「子供…かぁ。結婚。奥さん。やっぱり”あなた”なんて言うのか?」
目が慣れてきて、天井のオートバイのポスターが目に入り、じっと、見つづける俊介。
俊介「空…の色…」
布団を頭から被って、寝てしまう俊介。
○俊介の部屋 (朝)
ガバッと上半身を起こす、俊介。しばし、じっと何事か考えるが、勢いよく起き出す。
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