- 2007-12-08 (土) 21:30
- 2-あかねの空
○集中治療室の中
白いカーテンで仕切られた部屋。数々の治療具、計器類、チューブやボンベ、ケーブル等が並んでいる。あちこちで、計器の立てる測定音、緊急ブザーが響く。あわただしく動いている職員。 部屋の片隅で亮太と佐和子を止める看護婦。
看護婦「少し、おまちください」
亮太・佐和子「はい」
看護婦、人だかりがしている奥のひときわ明るくなっている治療室へと消える。
佐和子「ねえ」
亮太、ただ、佐和子の手を取って頷く。
看護婦、治療室から医師を伴って出てくる。
医師「嶋原俊介さんの身内のかたですか」
亮太「いえ、友人です。バイク屋で」
医師「ああ、免許の中にあった電話の」
亮太「あの…」
医師「あぶないです。出血の量が多くて。背骨に一部粉砕骨折があります」
佐和子「あの…」
医師「ご家族には?」
看護婦「連絡いれました。大田区からこちらに向かってます。ご両親とご兄弟。血液型は、お父さんと弟さんが一緒です」
亮太と佐和子を見た医師が聞く。
医師「血液型は?」
亮太「オレはだめだけど、こっちが」
佐和子、頷く。
佐和子「一緒です、Bですから」
医師、佐和子を見る。
医師「おねがいします。準備ができたら、すぐに」
佐和子「はい!」
医師、亮太を見る。
医師「それから、知り合いの方、ご近所の方誰でもいいです。B型の人を集められますか?」
亮太「はい。もう、何人か…」
緊急ブザーが鳴る。医師、治療室を見る。
医師「あと、よろしく!」
治療室に駆け込んでいく、医師。看護婦、佐和子と亮太を部屋の外へ連れ出す。
看護婦、廊下へ出ると後ろ手にドアを閉め、亮太に言う。
看護婦「とにかく、できるだけ多くのB型の輸血に協力してくれる人を集めてください。一刻を争います。緊急です」
亮太・佐和子「はい」
看護婦「おねがいします!」
看護婦、佐和子の手をとる。
看護婦「じゃあ、あなたはこっちに」
佐和子「はい!」
佐和子、亮太に頷くと、看護婦と共に、採血室へ足早に去る。
亮太、反対方向にある、電話室へ向かう。
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