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32) あかねの空 快特高砂

○病室の前廊下
医局に歩いて行こうとする医師を呼び止める亮太。
亮太「先生」
振り返る医師。
医師「なにか」
亮太「あんまりじゃないですか、歩ける確率ゼロだとか」
医師「私はウソは言えません」
亮太「しかし」
医師「嶋原くんに、治る可能性があると言って、何かいいことありますか? そりゃ、治るかもしれない、奇跡がおきたらね。この先辛いことの方が確実に多いです。それは誰も変わってやれない。それでも生きるには自分の状態を認識しなきゃ、ダメなんです。退院して誰も周りにいない中で、治らないって認めなきゃならなくなって、あなたなら…生きられますか?」
亮太「…」
医師 「同情しても、一時しのぎでしょう。…まあ、逆に言えば退院できるようになったんです。奇跡に近いですよ」
医師、亮太をその場に残し、去る。

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