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39) あかねの空 快特高砂

○羽田・俊介の家(夕)
玄関の引き戸が開き、尚、陽子、佐和子が顔を覗かせる。
佐和子「俊!居る?」

○仕事場
政也が、机に向かっているが、立ち上がって自宅に続く廊下を玄関に向かう。

○玄関
政也が現れる。
佐和子「あ、政也。俊は?」
政也「部屋にいると思う」
政也、来た方と反対にある、ドアを開け、首をつっこむ。
政也「兄貴!佐和子さん達来たよ」

○俊介の部屋
空いたドアから中をのぞき込む、尚、陽子、佐和子。ドアの枠に寄りかかって、立っている政也は、ややあきれ顔。
車いすの俊介、立てかけてある姿見に向かってポーズをしている。赤のジャケット、ジャカート織のシャツに黒の細身のズボン、先のとがった革靴、髪はバックに撫でつけて軽いリーゼント。
陽子「いやーっ!イイじゃん」
にやっと笑う、俊介。顔をしかめる尚。声を出さずに笑っている佐和子。
尚「どこがぁ?! おめぇ、頭へんだろ」
陽子「あんたは、わかんないのよ。ねーっ」
陽子、俊介の後に立って、ウィンクをする。
俊介「さすが、陽子!この良さがわかる?」
佐和子「いや、もう、俊は昔からおもしろい子だったけど、年取って磨きがかかってきたよね」
尚「やっぱさ、事故んとき、打ち所かなり悪かったんじゃねーの」
俊介「うるへー。おまえよっか、まとも」
尚「悪いけど、お前と電車のらねーからな」
陽子「尚、またそんなこと言って」
尚「だってよぉ、恥ずかしいじゃん、こんなヤツと仲間にされんの」
政也「ですよね・・」
俊介「政也!お前、部外者!」
政也「ひさっさん、言ってやってくださいよ。だんだんエスカレートしてくんだもん」
俊介「うっせーぞ!跡継ぎは、仕事に精出せ」
政也「はい、はい。じゃ、あとはよろしくおねがいします、佐和子さん」
佐和子「はいよ、まかしとき」
政也、首をふりふり、仕事場へ引き上げていく。陽子と俊介、棚に飾ってある帽子をいろいろ試してみている。佐和子、その様子を笑いながらみている。尚、佐和子の横でささやく。
尚「大丈夫かねぇ、俊」
佐和子、笑いながら応える。
佐和子「うーん。でも、ふさぎ込んでるよりかは、いいんじゃないの」
陽子と俊介、振り返る。
俊介「よっしゃ、行くぜ!」

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