- 2007-12-23 (日) 23:00
- 2-あかねの空
○ホテルのロビー
学とルイ、あかねを俊介の部屋へつれていこうとしている。
あかね、学の腕をつかんでひっぱる。
あかね「私、学さんと結婚する!」
学、表情を変えず、あかねを見ようとはしない。
あかね「それじゃ、いけない?それっておかしい?私じゃいけない?」
あかねがつかんでいない方の腕、学の握った拳に力が入る。あかねと学のやりとりを離れたところから見ているルイ。
学、急にあかねを抱き寄せ、キスをしようとする。とっさに身体が硬直するあかね。倒れかかったあかねをふんわりと抱きかかえ、静かに床に足を着かせて立たせる、学。かたずを飲んでいたルイ、ほっと息をはく。
あかね、半べその顔。学、ポケットからハンカチを出してあかねに放る。
学「あかねちゃんは、さ。心にまっすぐだから、イイんだよ。だから、好きになるんだよ。もうウソ、つくなよな」
ルイ「あかね、部屋に俊介さんいるから。行って、ちゃんと二人で話しなよね。それからどうなるかは、また、その時のことだもん。あかねは自分の気持、伝えればいいんだからね」
あかね、学が示した部屋の前まで行き、ドアに向かうと深呼吸をする。ちいさく、「よし」とつぶやいて、あかね、カードキーを差し込み、ドアノブを回してドアを手前に引いて中へ入る。ドアが音もなく閉まる。
○部屋の前廊下
学とルイ、ドアの前でたたずんでいる。
学「さて、帰るか」
ルイ「大丈夫かな…、二人で死んじゃったりとか」
学、きっぱりと言い切る。
学「いや、ないね。あかねは、生命力あるから」
学、エレベータホールに向かって歩き出す。後に続くルイ。
ルイ「あ、兄ちゃん、今、あかねって言った」
学「お前なぁ、そういうつっこみいれんな。だから男できねーんだぞ」
ルイ「へー、そういうこと言うと、明日から男んとこ行っちゃうもんね」
学「ちょっと待て。そういう男いるのか?」
ルイ「さぁ~、どうでしょ。結構モテるんだから、私。基紀くんでしょ、治くんでしょ、隆くん」
学「おめ、それってお前が歌教えてる子供だろが」
ルイ「そうだよ、将来有望なミュージシャンだもんね」
学「バカ。人の子より自分の子供つくること考えろ!」
ルイ「だってさ、にいちゃんみたいなお人好しのええカッコしいの、タイミング悪い兄がいると、心配でさぁ~」
学「大きなお世話だ」
ルイ、学の腕に軽くしがみつく。
ルイ「ねえ、今度、自分でも歌おうかな~。男よりそっちが先」
学、笑顔になる。
学「好きにしろ」
ルイ「うん、好きにする。今日はお店開けないで、久しぶりに兄ちゃんのギター聴かせてよ」
学「そうするか…」
腕を組んで学とルイ、開いたエレベータの中に消える。
関連する投稿
- Newer: 59) あかねの空 快特高砂
- Older: 57) あかねの空 快特高砂
Comments:0
Trackbacks:0
- Trackback URL for this entry
- http://kamome.org/archives/317/trackback
- Listed below are links to weblogs that reference
- 58) あかねの空 快特高砂 from KAMOME.ORG “Shige-san’s Collection”