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63) あかねの空 快特高砂

○Heart of Gold 店内
学、一人でカウンターの中で、片づけ物をしている。
守が一人、店にはいってくる。
学「よう」
守「おう」
学、カウンターの上のものを少し除けて、スペースをつくる。
守、そのスペース前に座る。カウンターに目を落としたままの守。
学「どうした、よ」
守、ゆっくりと視線だけを学にむける。睨むような視線。学、チラッと視線を動かし、珈琲を淹れ始める。
学「飲むか?」
守、無言。学、手際よく準備を進めていく。コンロにケトルを載せ、深めに呼吸を二度する、学。
学「あかねちゃん…だろ」
守「ああ」
学「認めてやれよ」
静かだが、力のこもった学の声。
守、カウンターに載せて握りしめている手に力が入る。
学「お前だって由季さんと一緒になる時、いろいろあったじゃんよ」
学、ケトルをコンロからおろし、布フィルターの乗ったポットの上に静かにお湯をぐるりと注ぐ。
学「生活していけるかとか、いろいろあるけどよ。それでも一緒に居たいって思う相手だから、何があってもがんばるじゃんか」
学、淹れ終わった珈琲をマグカップにそそぎ、守に差し出す。
学「オレは、ずっと昔にそういう女に会って、手、放した人間だからさ」
守「お前、いつもそうだ…」
学「ああ、そういう風に生まれたんだろうな。見てるのが好きなんだ」
守「あいかわらず、うそつきだな」
学、守、静かに珈琲を飲む。

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