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帽子の男:第2話 -3 author:松戸

※このシナリオはフィクションであり、実在の人物、団体などとは一切関係ありません。

○05中華街・雑貨屋

こじんまりとしているが、可愛らしさのある店内。
店内を見回している、チャゲ。
中華街のことなら詳しいはずのチャゲもこんな店がここにあるとは知らなかった。
雑貨の脇に帽子が数点置かれている。

ユキ「ちょっと待っててください、すぐにやってみます」

ユキはカウンターの奥に入り、手際よくシミ抜き作業をはじめる。

チャゲ「こんな店があったなんて・・・ごめん、知らなかった」

ユキ笑って-

ユキ「あまり目立たないから。おじいさんの代には帽子屋だったんですけど、それだけではキツくなって雑貨屋をはじめたんです・・・はい、これで大丈夫だと思います」

ユキからパナマ帽を受け取ると、泥の黒いシミはすっかり落ちていた。

チャゲ「ありがとう。ところで、さっき店の前にいた黒猫だけど・・・」

ユキ「黒猫?ですか?」

チャゲ「いや、その猫を見てたら段差に乗ってしまって。だから、キミのせいじゃないよ」

ユキ、優しい表情になって-

ユキ「ありがとう。でも通りにはあんなに大勢人がいるのに・・・」

店の外の通りを行き交う人々・・・

ユキ「みんな見てみぬふり・・・」

チャゲ「キミは見てみぬふりはしなかったじゃない」
チャゲ、パナマ帽をかぶり、ユキを見る。

ユキ「いいえ、わたしも見て見ぬふりをしている一人なんです・・・」

ワケありっぽい、悲しそうなユキの表情---

○06東京港北病院・駐輪場

黒スーツ男「平和的解決!それがイチバンだろ?」
ニッコリ笑った表情ががらりと変わる。

黒スーツ男「月末までだ。それ以上は待てね。わかったな」

アキオ「ああ・・・」
アキオ行こうとするが、黒スーツ男に肩を掴まれる。

黒スーツ男「おいおい、話は終わってねーだろ。とりあえず、今持ってるだけ払ってもらおうか。俺もサ、ガキの使いじゃねーからここまで出張って手ぶらじゃ済まねーんだよ」

アキオ「カネは・・・(ない)」
うつむく、アキオ。

黒スーツ男「しゃーねーなぁー。じゃ、ドカだな」
駐輪場に駐車している、アキオの黄色いドカティ900GTS。

黒スーツ男「ほら、キー出せ。ホラホラっ!」

黒スーツ男が差し出した手を払ったとたんに、アキオの頬をパンチがかすめた。
アキオにパンチをよけられて若干焦った感のある、黒スーツ男。

黒スーツ男「てめ、ナメンなよ!」
今度はよけられないように、アキオに近づく黒スーツ男。だが、先にアキオの左足蹴りが黒スーツ男のみずおちに入った!

黒スーツ男「うぐっ!」
その場にうずくまる、黒スーツ男。

アキオ「バイクは渡せね・・・カネは月末までにはなんとかする」
アキオ、そのままドカに向かう。

黒スーツ男「てめ、ただで済むと思うなよ・・・」
アキオの背中に捨てゼリフを吐く黒スーツ男。胸ポケットから、デコレーションされた携帯電話を取り出しながら、ニヤニヤと笑っている・・・

アキオ、ドカのエンジン始動して-
ツイン・エンジンの音が響く---

scene 05-06:END

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Comments:2

shige 08-07-10 (木) 23:03

帽子を買いたくなってきた。
もう秋だし秋に被れる帽子をチャイナタウンのユキのところで買ってくるかー。

と言いつつ、文二郎帽子店のサイトを開いているヤツ。

松戸 08-07-13 (日) 0:18

帽子を他のものと一緒に洗濯したら、ゴミがたくさんついてしまった。

自分に似合う「これだ!」っていう帽子にはまだ出会ってないなぁ・・・

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