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3-読み物 Archive
虹とスニーカーの頃 - 5/5
** 9
首筋にキスをする。胸の膨らみを掌で被い指先でまさぐる。
緊張しているのを悟られないように静かに深呼吸をする。
さっきキスで口をふさいだじゃないか。首筋に這わせているキスをトシコ先輩のくちびるへと移動させればいいだけじゃないか。
頭の中で考えれば考えるほど心臓の鼓動は早くなってゆく。
「あまりに先輩がかわいくて…」
そう言って思い切って首筋から、くちびるにキスの場所を変えてしまった。
トシコ先輩は後ろを振り返る形になり、僕はトシコ先輩の頭を後ろから包み、舌を絡めてキスをした。
頭を包んでいた腕は背中へと降りる。背中をまさぐりビキニの紐に指が掛かる。
後ろからビキニの紐をほどくと、胸と抱えた膝の間にビキニが挟まる。
日焼けしてうっすら白く浮かび上がる紐のラインを指先でなぞる。
ラインをなぞり、さっきのように胸の膨らみを掌で被せる。今度は直に掌で被い、直に指先で突起をまさぐる。
「……」
「ん……」
「ごめん…」
「送るよ」
**10
トシコ先輩を乗せてオートバイを発進させる。
国道を茅ヶ崎へ向けて走り出し、浜須賀を右折する。
後ろから脇腹を抓られる。振り返るとトシコ先輩の声が聞こえた。
「キミは意気地なしさんなのね」
外れてはいなかった。勇気がなかった。
もしも、もっと早くに雨が降り出して…、そして、もっと早くに雨が止んだら…、海に虹が架かっただろうか。虹は架からなくても雲の切れ間から天使の梯子が降りてきたことだろう。
暗闇の海に波の音が広がる。暗闇が僕から勇気を奪う。
「半殺しにされるのが怖いかったの?」
「ごめん…」
海を背に、僕は大きくアクセル開けてオートバイを加速させた。
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虹とスニーカーの頃 - 4/5
** 7
「疲れた~。ずいぶん日焼けしたね~」
「降ってきそうだな」
「え?」
「雨…」
「降ってきそうだ」
水から上がってあたりを見渡すと入道雲が大きく発達し、上空を覆っていた。
雲がなかったらちょうど日没する夕日が綺麗な時間だ。
周囲を見回すと海水浴をしていた人たちはみんな上がり、人気はまばらになってしまっていた。
雨滴が頬に当たる。大粒の雨滴。
大粒の雨滴が次々と空から降ってくる。
「行こう」
「あっち」
「あそこ、屋根がある」
僕はトシコ先輩の手をひいて駆ける。
屋根のあるところまで移動した頃にはすっかり土砂降りの雨になってしまった。
「すぐにやむよ」
「ここで少し雨宿りしていよう」
** 8
小屋から大きく延びているひさしに雨滴が当たる。
雨が当たらない砂地に腰を下ろして雨に煙る海を眺める。
「ねえ、今日は何で私を誘ったの?」
「わかった。今日は違うオートバイだから、違う女の子が良かったんでしょ?」
「私の彼氏に見つかったらキミは半殺しね。彼が怖いのはキミもよーくしっているでしょ?」
「キミの彼女にみつかってもキミは半殺しね」
「どっちにしてもキミは半殺しよ」
言葉を遮るようにキスで口をふさぐ。
「ちょっと、まっ…だめ…」
さらにキスで口をふさいでしまう。
雨滴は小さくなり、だいぶ小降りになってきた。あたりはかなり暗くなっていた。
「日が沈むと寒いだろ」
トシコ先輩の後ろに回り、背中から両脚で挟むように抱き包む。
後ろから腕を回し、トシコ先輩の身体を抱き包む。
心臓の鼓動が早くなる。
あたりは真っ暗になって、波の音が穏やかに聞こえる。
トタン屋根にぶつかる雨滴の音はもうしなくなっていた。
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虹とスニーカーの頃 - 3/5
** 5
いつも履いているブーツに足を入れ、少し考えてから脱ぐ。
AVIAのスニーカーに履き替えて靴紐をしっかり締め直す。
ヘルメットのシールドを下げ、クラッチをつなぎオートバイをスタートさせる。
武田薬品前を普段の半分以下のスピードで走り、弥勒寺から裏道、裏道へと走る。
♪
うん、楽しい。
真夏の時よりほんの少し弱くなった陽射しを浴びて走る。
南藤沢で片瀬県道に出てまた路地に入り柳小路の駅へ。
「待った?」
「青いオートバイではなかったの?」
「友達と交換しているんだ。一週間だけね」
「バイクとかオートバイと言うより単車という感じで素敵ね」
「僕に似合うかな?」
「どうかしら。走ってみないとわからないわ」
「行こう。乗って」
** 6
慎重にオートバイを操作して、海沿いの国道へと南下する。
国道に出たら右折して鵠沼の海水浴場へ目指す。
信号で止まったときにトシコ先輩が言った。
「似合ってるわ」
「高い身長にとっても似合ってる」
「背中から見ているととっても素敵」
僕は笑顔で応える。
真夏の間は大混雑だった海沿いの国道も、夏の終わりを迎え、平日にはずいぶんと空くようになった。鵠沼海岸までは数分で着いた。
「水着は?」
「着ちゃってるから、上を脱いだらすぐに泳げるわ」
「僕も同じ。すぐに海に飛び込める」
晩夏の陽射しを身体全身に受けて、海で泳ぎ、トシコ先輩と水で遊ぶ。
湘南の生まれ育ちのトシコ先輩は、僕と変わらないほどに泳げる。
急に海面からいなくなったかと思うと、水の中から僕の足を引っ張る。
水面から顔を出すと大笑いしている。
僕も水の中にもぐってトシコ先輩を水中に引っ張り込む。
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虹とスニーカーの頃 - 2/5
** 3
セルを回してエンジンをかける。いつもとまったく違う振動が身体中に伝わってくる。
「じゃあ一週間後に!」
そう言って僕はクラッチをつなぐ。慎重に発進し国道へ出る。
鵠沼橋を右に曲がり路地へと入り込む。
走らねー。 止まらねー。 曲がらねー。
気付くと身体が強張る。意識して身体から力を抜き、一つ一つの動作に気をつけてみる。
シフトダウン。エンジンブレーキ。
普段、車体制御以外の制動・減速の動作のほとんどを、フロントブレーキに頼っている。そんな身体に染みついた動作から、エンジンブレーキ、リアブレーキも有効に使っていく動作へと変化させていく。
しっかり減速し、自然に寝かし込んでアクセルを開いて加速に移す。そう。今の調子だ。
もう少しメリハリ付けて。
腰から下を有効に使い、しっかり旋回し、しっかりと加速させる。
よし、よくできてきた。
きちんと乗ってあげさえすれば、ニュートラルなハンドリングのいいオートバイだ。
** 4
空を眺める。
入道雲が湧いて出てくる。
夏の空を見られるのもあと少しだろうか。昼間はまだまだ真夏と言う気温でも、吹く風に秋の匂いが混じる。
夏も終わりか…。
今年の夏…。やり残したこと…。
何があるだろうか…。僕は考える。
「そうだ。海水浴だ!」
僕は笑顔になる。とてもおかしかった。
だって、海水浴なんてもう何年もしてないのだから。
昨年も一昨年もしてないのに、今年の夏に限ってやり残したことというのも変なのだけど、でも…、今の気分では確かに海水浴がやり残したことだ。
電話ボックスを見つけプッシュボタンを押す。
「もしも~し。トシコせんぱいですか~?」
「トシコ先輩。海行きましょう。うん。うん。そう、海水浴。行きましょう!」
「じゃあ明日。先輩が部活終わったくらいに柳小路の駅まで迎えに行きますね」
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虹とスニーカーの頃 - 1/5
昨年5月に書いたものをリライトしました。5まで続きます。
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** 1
夏ももうじき終わりに近づいている。
僕はいつもの海沿いの国道を走る。のろのろと流れる車の脇を軽快に抜かしていく。車の連なりが少し途切れるとアクセルを大きく開く。
視線の先に古いオートバイが映る。そのオートバイとの距離を縮めていく。
「あれ?」「三浦さんか?」
右側からするするっと古いオートバイの横に並び、ライダーを見る。
古いオートバイのライダーもこちらを見る。
「やっぱり!」
僕は笑顔になり、左手をあげる。
三浦さんは「おっ」とした顔をし、ジェットヘルメットのシールドを上げ、僕に向かい
「おう!」
と声をかける。
僕は笑顔で応え、前方にある片瀬西浜のパーキング入り口を指さす。
** 2
三浦さんとは冬の箱根で出会った。
大観山の駐車場で茶色く細長い煙草を吸っていた。口ひげをたくわえ、目深に帽子を被り、冷たい空気の中に白い息を煙草の煙を吐き出していた。
それから春先に一度西湘国府津のパーキングで偶然出会い、今日ここでまた偶然に出会った。
「相変わらずフェックスが似合いますね」
「お前もそのオートバイが似合ってるよ」
「古いオートバイ。いいですよね」
「今どきのオートバイだっていいじゃねえか」
「じゃあ交換しましょう!」
期間は一週間。一週間の間、僕はZ400FXに乗る。
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夢の中で。
- 2008-08-08 (金)
- 3-読み物
「乗ってきていいよ」
「ほら、キー」
富田さんはそう言って鍵を渡す。
「思いっきり回して乗ってきていいから」
「しばらくぶち回してないだろ?」
そう付け加えると富田さんは仕事場へ戻っていった。
**
「さて。どうしたものか」
もう長いこと乗ってない。
富田さんのオートバイはGSX-R。今日日のオートバイじゃ回しきれないだろうから、これくらいがちょうどいいか。なにしろもう何年も乗ってないのだから。
「どうせ夢の中の話だろ?」
明け方の浅い眠りの僕は半分覚醒し、これが夢の中の話だとわかっている。
でも、夢なら夢でスカッとしたい。
ニュートラルランプを確認。そうだ、昔、ニュートラルランプが点いているからと言ってセルを回したら、ギヤが入っていて、セルの力で押し出されたGSX-Rはいとも簡単に倒れていったっけ。
右中指で軽くフロントブレーキを握り、左手ではクラッチを握る。
セルを回すと簡単にエンジンは目覚める。
ヨシムラサイクロンから心地の良い音色が聞こえる。
何度か借りて乗ったことはある。自分のオートバイと交換して乗ったり、厨房の安本さんが指をざっくり切ったときは、病院まで運んでいった。苦情対応に行くのに借りて乗ったこともあった。
だけどぶち回して乗ったことはない。
GSX-Rに跨り、サイドスタンドを蹴り上げ、クラッチを握り1速に落とす。
3000rpmから動き始めるタコメーターの針が跳ね上がりクラッチミート。
最大トルク域から最高出力域を使って加速。
そうだ。その感覚だ。
出来ればもっと走りたい。でも覚醒はどんどん強くなる。外も明るくなってきている様子。そろそろ起きる時間だろう…。
携帯電話から曲が流れる。毎朝同じ時間に流れる目覚まし。
「ちっ」
予想通りのタイミングで起こされたな。あり得ないぜ。
ベッドの中で今見ていた夢を反芻する。
走り出せと言うことなのかな。アクセル全開で。
エンジンや車体は手に入る。あとは乗り手である自分自身次第という訳か。
さて、走り出すための準備をしますか。
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コメディ・東屋でござる(仮題)
横浜中華街 小さな公園にある東屋
中華街の喧騒の中、東屋では怪しい風体の連中が集まっている。
中年を過ぎた年齢の者、まだ二十歳を超えたばかりくらいの若者。
男ばかりではなく、女もいる。子連れのファミリーもいる。
サラリーマン風の者。アウトローのような風体をした者。車椅子の者までいる。
どの様な集まりかはまるでわからない。
それらの連中が思い思いにウイスキーのグラスを傾けたり、
つまみに手を伸ばしたりして談笑している。
**
遠くからオートバイの排気音が聞こえる。
喧騒溢れる中華街の路地にも拘わらず東屋まで聞こえると言うことは、
かなり大きな音を立てて走ってきたようだ。
「誰か来たかな?」
「カワサキの単車の音だな」
「山本じゃねーの?」
「山本は先週トンネルにへばりついてあちこち骨折して入院しているはずだぞ」
「まさか来るはずないよね」
「ねえ、チャゲさん?」
皆が車椅子のチャゲの方を見る。
「この音はZRXだな。その”まさか”。きっと山本だろうな。
おっはよー!と言いながら入ってくるんじゃないかな」
と、チャゲが言う。
それからすぐにタイヤを鳴らしてZRXが止まる。
長身のライダーはバイクから降りるとヘルメットのシールドを上げ、
「おっはよー!!」
と言いながらこちらに向かって歩き出した。
「あははははははは」
東屋にいた一同が大笑いする。
「山本ぉー。お前、トンネルとお友達になって入院してたんじゃねーのかよ?」
「今日はゴリラのような男の看護師が担当だったから逃げてきたんだよ」
「しょうもねーなー。ギプスで固めたままオートバイで高速使って200キロも走ってくるヤツなんてそういないぞ」
「今日は泊まっていくんだろ?
傷の早い回復には一杯飲むのが血行が良くなっていいぞ」
「ジンジン、ドックンドックンと気持ちよくなるぜ」
「せいぜい悶えてくれよ」
「オートバイは誰かに回させればいいな」
「アキオ。あとでホテルまで回してやってくれ」
**
中華街の路地に行き交う人々を見ながら缶ビールを飲んでいたカーナシがジッと一点を見つめている。
それに気付いたものが一人、また一人と一点をジッと見つめては火花を飛ばしている。
「オイオイ、何をみんなでガン飛ばしてるんだよ」
そう言いながら車椅子の向きを変え、皆が見ている先に視線を移すチャゲ。
「大人気ないな」
ぼそっとつぶやく。
どうやらガンを飛ばしていた相手は二人の警官のようだ。
その警官は東屋に向かって歩いてくると周囲を見回し、
「みんなお酒を飲んでいるようだけど、バイク乗りっぽい人もいるね」
「まさか飲んで運転して帰ることはないよね?」
「もっちろーん」とビールを煽りながら山本が言う。
「ちょっとここの会の責任者は誰かな?話を聞かせてもらいたいんだけど」
と警官。
「責任者は俺だけど、何を聞きたいの?」
と、車椅子のチャゲが言う。
「キミ?」
「本当にキミ?」
警官は車椅子のチャゲの姿を眺めては素っ頓狂な顔をしている。
「その素っ頓狂というか、鳩が豆鉄砲食らったような顔はなに?」
「車椅子のヤツが責任者だったらおかしいかい?」
サングラスを外して警官を睨み付けるチャゲ。
「私も共催している責任者の一人ですが」
「申し遅れました、私、ミナトテレビ報道局のこういう者です」
と、ジャックが首から提げたIDカードを警官に見せながら言う。
その姿を見ていた周囲の連中から
「ジャックさん、さっきまでIDカードぶら下げてませんでしたよね」
の声が聞こえる。
「あー、日本通信社の和倉と申しますが、
すいません。どうしたんですか。事件ですか?」
見るからに報道カメラマンの風体をした和倉が立っている。
腕には日本通信社の腕章をし、
大きく長いレンズを付けた一眼レスカメラを二台ぶら下げて、
手には手帳とボールペンを持っている。
「和倉さん、さっきまで子煩悩なパパの顔をして娘さんと遊んでませんでしたか?」
「それよりもいつ着替えたんだろ」
笑い声混じりにそんな声が聞こえる。
「君達も仲間なのか?」
「それよりもこの車椅子の彼が本当に責任者なの?」
と、警官が言う。
「だからさっきから責任者は俺だと言ってるでしょ」
チャゲが段々イライラしてくる。
和倉は警官に畳みかけるようにと次々と言葉を投げかける。
「それで、どのような事件なんですか?」
「報道の自由を奪うんですか?」
「国民の知る権利も奪うんですか?」
「あなた方には事件のあらましを説明する義務がある!」
「ねーよ」
そんな声が周囲から聞こえて、クスクスとした笑い声がする。
「ここじゃなんだから、すぐそこに薩摩町署があるからちょっとご足労願えないかな」
「ちょっと待った」
2mほど離れて座っていたM姐が言う。
「お巡りさん、警察官職務執行法の第2条言ってみて」
「え?第2条は…第1項が…えーっと…」
警察官が条文を言い始めるよりも前にM姐が言い出す。
「第二条 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる」
「それでは、この場合、犯罪を犯してますか?またはこれから犯罪を犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由を説明して下さい」
警官が口を挟むよりも前にM姐が続ける。
「第二条の2項では その場で前項の質問をすることが本人に対して不利であり、又は交通の妨害になると認められる場合においては、質問するため、その者に附近の警察署、派出所又は駐在所に同行することを求めることができる」
「そうありますが、この場合、どこが本人に対して不利であり、公園という場に於いて交通の妨害になり得る理由を説明して下さい」
さらに警官が口を挟むよりも前にM姐が続けようとする。
「第3項では…」
と、言い出した頃に後ろから歌が聞こえてきた。
鳴り渡る 自由の鐘に♪
盛り上がる 平和の力♪
警官が歌を歌っている男の姿を見た。
男はなおも歌を続ける。
明るくも 正しく 強く♪
挙りたつ 我ら4万♪
その名こそ おお おお……♪
「他所のことに首を突っ込むことはしないが、
法を犯すことはしないと約束できるので、
ここは一つ………な?」
男の言葉で警官は引いた。
「くれぐれも飲酒運転はしないようにして下さい」
そんな言葉を残して二人の警官は中華街の雑踏に消えていった。
「ところでM姐さん。なんでそんな条文を暗記しているんですか?」
カーナシが聞く。
ニヤニヤと笑ってるだけで答えないM姐。
「チャゲさん、教えて下さいよ」
チャゲに振るカーナシ。
「昔、レディースだったんだよ。鉄パイプ持って、車高短に箱乗りしてたって聞いたぜ
現役時代に警官とやり合うには理屈も必要なんだろ」
「チャゲこらー!!」
「ちょ…まて…それ障害者虐待だって」
「都合の悪いときだけ障害者ぶるなー!」
「あははははははは」
東屋に笑い声が響く。
「ところで内田さん。さっき…」
チャゲがさっき歌を歌っていた男=内田を見ながら問いかける。
「さっきの歌はなんの歌なんですか?」
「ん?さっきの?ああ、あれ、警視庁の歌なんだ」
「神奈川県警の歌を知らなかったので警視庁の歌を歌ってみたの」
「そんなところだとは思ったけど、警視庁の歌なのか」
「しかし、内田さんIT業界なのに同業の振りしているんだもん
笑いを堪えるのが大変だったよ」
「警官だなんて一言も言ってないでしょ」
「ただ警視庁の歌を歌って、法は犯しませんから、一つ…。
と、言っただけじゃんね」
「タヌキとキツネばっかだな」
「さて、飲み直そうか」
「乾杯。おつかれー」
夏の東屋の夜は更けていった。
※この話は登場人物が誰かに微妙に似た人がいちゃったり、松戸の帽子の男に出てくる人物に似ている人がいちゃったりなんかしますが、ただのパクリですから気にしないで下さい。はい。(^_^; あと、もちろん、100%フィクションDea~~th。
最後に、スピード感大事にしたかったら書いているうちに警官を畳みかける形の文章になっちゃったけど、本職の人みてたらコメディと言うことで笑って許して下さい。(^.^)ご(-.-)め(__)ん(-。-)ね(^.^)
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