帽子の男 第1話-2 author:松戸
2010年 1月 09日(土曜日) 22:52
-帽子の男_scene 04-05 - author:松戸
○中華街・通り
M姐の声、入ってきて-
M姐「山下公園まで乗せてって!」
アキオのドカにM姐の二人乗り。
アキオの運転するドカは、スムーズに通りを走り抜ける。
M姐(なかなか運転上手いじゃん、コイツ)
○山下公園・事故現場
現場に到着したアキオとM姐の二人。
モヒカン頭の男(カーナシ)が笑顔でM姐を迎える。
カーナシ「よう!早かったじゃん」
M姐「なんだよ、ピンピンしてんじゃん。Z1は?」
カーナシ「オレじゃないんだよ、事故ったの。あっちのお嬢さん」
カーナシの指さす先に、カウルに傷が入りミラーが取れてしまった、ニンジャ250R。
その横にしゃがみ込んでいる女の子(ナオミ)がいる。
アキオ「おお、出たばっかのニンジャ250Rじゃん。もったいねー」
バイクの状態を見るアキオ。
M姐「あんた、大丈夫?」
座り込んだナオミの肩に手をかける、M姐。
M姐に抱きついて、わっと泣き出してしまうナオミ。
カーナシ「怪我は大したことないみたいだ。でかいピックアップ・トラックが幅寄せしてきてカウルに接触。バランスを崩してほぼ立ちゴケみたいに倒れたと」
M姐「そのクルマは?」
カーナシ「そのまま逃走。オレはちょうど酒もって東屋に行く途中でさ。歩いてて偶然目撃したってわけ」
M姐「マジか、警察は?」
カーナシ「それが・・・知らせて欲しくないんだと。この子の親がバイクに猛反対らしくて、事故ったって知れたら二度と乗らせてもらえなくなるんだと」
M姐「ちっ、そうかい・・・」
ナオミ、M姐を見てウンウンとうなずく。
M姐「だからって泣き寝入りはいけないな。そのクルマを探そう。カーナシ、クルマ見たんだろ?」
カーナシ「見た見た。黒いやつで、屋根にタトゥーみたいな白いマークがあった。でももう20分くらい経ってるぜ」
アキオ「やーな感じの相手ですね」
M姐「アキオ、バイクは自走できそう?」
アキオ「見たところ、シフトペダルとレバーが両方逝ってて、難しそうです」
M姐「了解。チャゲに連絡しよう」
-帽子の男_scene 06-08 - author:松戸
○中華街の公園・東屋
M姐からの電話を受けているチャゲ。
チャゲ「わかった。石渡自動車にバイクをピックアップさせるー。当て逃げのクルマの方は、和倉さんに連絡してみる」
Gベストの男「当て逃げかい。探すなら、ちょうどZRX1200で山本がこっちに向かってるから、合流させよう」
チャゲ「頼む。あ、和倉さん?」
携帯電話で話すチャゲ。
○横浜上空・ヘリコプター内
黒いサングラスの和倉。インカムで会話している。
和倉「よーチャゲ。今、撮影終わったとこだから、地上に降りたら東屋に向かうよ。え?当て逃げのクルマ探してる!?」
チャゲ(音声)「事故は20分くらい前に山下公園の前。クルマは黒いピックアップ・トラックで、屋根にタトゥーみたいな白いマークがあるらしい」
和倉「そんなに遠くまで行ってないだろな。今日のパイロットは友達だから、上空から見て連絡入れる」
チャゲ(音声)「お願いします」
和倉「で、事故ったのは誰?」
チャゲ(音声)「ぜんぜん知らない女の子ライダー」
和倉「オーケー。同じバイク乗り。助けようゼ(笑い)」
和倉はパイロットに指示し、腕のブライトリングを見た。
和倉「あと7分は飛べるな」
○山下公園・事故現場
M姐が携帯電話でチャゲと話している。
M姐「うん、じゃあ石渡が来るの待ってる」
M姐、携帯電話切る。
アキオ「ホントに探すんですか?当て逃げのクルマ!?」
M姐「とーぜん。懲らしめてやらないとね。今、ヘリで探してる」
アキオ「ヘリで!?ヘリって、あのヘリコプター?ラジコンとかじゃなくて???」
アキオ(ウソだろ?)
唖然としているアキオなめで、白い小型トラックが到着。
ツナギの作業服を着た男が降りてきた。髪の毛が少し薄い。
カーナシ「よぉ!ごくろうさん」
石渡「なんだよ、買ったとこのバイク屋呼べよ。こちとら忙しいのに」
カーナシ「そういうなよ、電話したけど、ここまでは来れないんだと。おーい、ちみも手伝え!」
キョトンとしているアキオに手招きする、カーナシ。
アキオ「あ、はい!」
アキオが気づくと、M姐はナオミにてきぱきと手当している。
カーナシと石渡は、手順よくバイクを積み込みはじめる。それをアキオも手伝う。
アキオ(なんなんだ、この人たち・・・)
-帽子の男_scene 09-12 - author:松戸
○中華街の公園・東屋
チャゲの声入ってきて-
チャゲ「見つかった!?」
○横浜上空・ヘリコプター内
和倉「湾岸埠頭ー。今停まってるー」
上空のヘリから見下ろす地上。屋根に白いマークのある黒いピックアップ・トラックが路肩に停まっている。
○山下公園・事故現場
M姐の大きな声入ってきて-
M姐「見つかった!!!」
アキオ「ウソ・・・・(唖然)」
M姐「わかった、向かう!」
カーナシ「オレもZ1で向かう!」
携帯電話を切ってカーナシにうなずく、M姐。
ヘルメットをかぶりながら、アキオのドカに跨る。
ナオミは石渡のトラックに一緒に乗ってアキオに小さく手を振っている。
M姐「行くよ!」
アキオ「マジ?それ、オレのバイク・・・」
M姐「後ろ乗らないと、置いて行くよ!」
○石渡の小型トラック車内
アキオ達を見送る、小型トラック内の石渡とナオミ。
石渡「やつらが当て逃げした奴らを探して話をつける。それまで、とりあえず東屋に行こう」
ナオミ「カッコイイ・・・」
石渡「え・・・そう?そうかなぁ?」
照れる石渡。まんざらでもない。
ナオミ「あのドカティの男の子・・・」
走り去るアキオ達を見つめるナオミ。
石渡「・・・やってらんねぇ。・・・ま、いいけどさ(笑い)」
石渡、小型トラックを発進させる。
※このシナリオはフィクションであり、実在の人物、団体などとは一切関係ありません。
