- 2007-11-09 (金) 20:54
ジーンズ (1993年頃作)
彼女と出会ってからはいつも彼女のことばかりを考えていた。彼女はバイクショップの隣で働いている。二つ年上。仕事が終わるとバイクショップにやってきて一緒に喋るようになった。
照れ屋な笑顔を振りまいている彼女。そうかと思うと姉御肌のそぶりを見せる彼女。そんな姿がお気に入りになった。
俺はどんどん彼女に惹かれていった。
…彼女は俺のことはどう思っているのだろうか…
彼女が注文したバイクが納車されてからは、いつの間にか彼女を職場から寮まで送って帰ることが多くなっていた。海岸線の道を走り、途中で晩飯を食べて送っていくのだ。
バックミラーに映る彼女を見ながら思っていたこと。前を走る彼女を見て思っていたこと。食事をしている彼女を見ながら思っていたこと。
…”どうしたら彼女のジーンズを脱がせることが出来るのか?” …
そんなことばかり考えていた。
いつもバイクだから食事に行くことはあっても、飲みに行くことはない。
「今晩、飲みに行く?」
「うん」
「じゃあ、僕はバイトがあるから、終わったら飲みに行こう」
彼女と飲みに行ってからは時間を気にした。最終電車が行った頃に声を上げた。
「あっ。最終乗り遅れた」
最終電車に乗り遅れて、彼女をホテルに誘うというあまりにも子供じみた作戦に、彼女は言った。
「寮においでよ」
意表を突いて彼女の寮に誘われた。
門限付きで、寮母さんまでいる女子寮に忍び込むなんて高校生だった僕には考えられないことだたけど、意外と簡単に忍び込めた。窓の鍵を開けておくことと、同室の寮生を追い出す手筈は既に整っていたらしい。
僕より二つ年上の彼女に完璧なまでに仕組まれたという訳だ。
…”どうしたら彼女のジーンズを脱がせることが出来るのか?” …
その答えは思いの外簡単にやってきた。